静物デッサン#6(紙袋)
静物デッサン
モチーフ:紙製ゴミ袋(薄茶色)、立方体の木材、ナイロン縄(黒)
制作時間11時間
今回は至ってシンプルなモチーフを2日間もかけてじっくり描いた。時間がかなり余ると思ったが、2日も時間があることを考えて慎重に作業をすすめていたので結果として完成せずに終わった。それに最後は焦って雑な作業が多くなってしまった。全体的にじゅわじゅわとまんべんなく描いて行ったため、どこひとつとしてみっちり手を入れた部分がないまま終了した。
描く場所としてはそこそこなところを選んだと思う。席を選んだ後に光の方向が急遽設定されることになってしまっため、ほぼ全光のところになってしまったのは残念だが。袋の中に立方体が5つほど入っているため、立方体が袋に作る形を表現することはこのたびのデッサンでの1つのポイントとなる。
そして完成。
今回は紙の質を出すことを意識して取りかかった。質感はそこそこ出ているように思える。ただし、立体感については全然駄目だ。もうすこし光と陰を思い切りよく分けて描くべきだった。左側面の陰の部分に柄のような黒をいれてしまっておかしなことになっている。
縄の描写については前々駄目。縄より上の紙の部分の表情もただ単純にアウトラインを描いただけなものになってしまった。袋の口の縁はギザギザになっている。これは講評で言われたことだが、ギザギザを同じ調子で描いてはいけない。小さなギザギザのひとつひとつにも明暗があるということを。山形になっていることを意識してていねいに描写するようにいわれた。これは、なるほどと思った。
丸で囲った部分褒められた点。じぶんでもいい感じになっているなあと思う。黄色は文字の色の選択について。光が当たった感じを表現している。赤は陰のつくりかた。
そのほか、講評では、序盤のうちに大まかな調子をつけて三面性をしっかりとわけておくこと。そのためには細かな部分ではなく全体を大きな形で捉えて描くこと。デッサンを見たときに、デッサンで描いた方向ではなくモチーフを横から見たらこうなるだろうなあということがわかるように描くこと。←にほんがおかしてすみません。
ほかのひとたちに先生が言ったこと。
・明暗の調子など、見たままに描くのではなく、いかに立体性を説明できるかが大事。
・細部の作業をする際は全体のバランスが崩れないようにする
・陰面内のコントラストは強めない。調子をまとめる。
・面同士のバランスをとる。
・角の見せ方を意識(エッジの強弱)
・影の描写はかなり大切。モチーフの陰と調和する色をチョイスすること。時間をかけて丁寧に描くこと。
・紙に見せるには角丸をつくらないようにする。明暗の移り変わりなどに減り張りをつける。
・力の強弱(強い所から弱い所へ上手くフェードアウトさせる技術を身につけること)うまく力を逃がす。
・縄は固有色を表す上でも立体感を表す上でも、それ自体細密表現をするのにも大切になってくる。
・縄の描き方(縄ではなく最初はホースに見立ててから描いていく。円柱の基本形態を参考に明暗を付ける)
・一番手前にくるところ基準にして考えるといい。
・びしっと決めるところをつくる。全体が同じ調子だと面白くない。
・光と陰の境、モチーフが折れている部分など、境界にはもちーふの質感がやどる。大切においしく丁寧にいただくこと。
・タッチの差で光と陰を表現するやりかたがある。(例、陰面はガーゼ、そこからタッチをきかせて明部を掘り起こしてくる感じで)
・整然とプリントされた文字を描くときは手書きに見えないようにする。そのためにはたとえ、しわになって歪んで見える場所でも、文字が平行に並んでいたことを示す必要がある。
・反射光の入り方をしつこくみる。
よい(受かる)デッサンとは
遠くで見ても近くで見ても良いらしい。
遠くで見たときに異彩を放ち、目立ち、力強さを感じ
近くで見たときに見る人を泣かすものらしい。
これはかなり的を射た言葉だと思う。 雑な感じで際が甘かったり、紙の目が粗い感じの作品は遠くから見たときにはハイコントラストのおかげで割といい感じに見えてしまったりする。でも近くで見たときに耐えられない。反対に細かな部分をたくさん描いたからと言って遠くから見たときにもよく見えるとは限らない。鈍い感じに見えたり、うるさく見えたり。。。どの距離でみても感動するデッサンを仕上げなくては。