イメージで描くー自画像で学んだもの

今日は自画像をさらさらと10枚ほど描いた。

1枚あたり3分くらい。

じぶんの顔を長時間見るのには嫌気がさして後半はてきとーに流してしまった。。。

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鏡も見ずに描いても似るはずもなくやっぱりできあがるのは適当な絵。かと思ったけどこれが案外特徴を捉えていて、いや特徴とかじゃなくてもっとなんだろう絵になるというか劇的というか視覚的に強いものが描けてた。いったいなんでだろう。

 

実は、あたまの中でじぶんを美化して描いてみようっていう思惑が途中はたらいた。よっしゃ、ちょっと感じのいい顔にしてやろうと理想のイメージを膨らませてそのイメージをそのまま紙の上に再現するように描いた。

この試みは面白いものを掴んだ。イメージを大事にするということだ。具体的にイメージってどういうイメージかっていうと完成像のこと。理想像を考えることによって「こんなふうに描きたい、描いてみよう」という完成像をはっきりと「見る」ことができた。

別にじぶんが発見したものではない。「いいイメージを持って描きなさい」とはよくいわれたものだ。でもわからなかった。その意味が。

 

思えばこれまでのデッサンは、ただただ目の前の対象物を写す作業だった。流れでいうと《対象を見る》→《描く》のような感じ。締め切り時間がせまるまで絵がどうなるのか描いてる本人でさえわからない。

そうじゃあだめだ。そのプロセスのなかに《イメージを膨らませる》という作業をはさまないと。つまり、改良版だと以下のようになる。《対象を見る》→《イメージを膨らませる》→《描く》

 

もちろんイメージってのは我流なものではあるけど大きく逸脱してはならない。あくまでも鑑賞者に見せるものである。ひとに伝えるものであるという意識を持ち、他人が見たときにいいね!って言ってもらえるイメージでなければならない。

 

一見、作業過程にひとつステップを加えることは伝言ゲームや電気抵抗じゃないけど、邪魔になることだと思ってしまう。でも違った。今日は大事なことを知ることできたという真面目な感想。

 

ー追記ー

イメージで描くのは危険なことです。(2015年8月6日追記)