自由制作 動物園をテーマに
じぶんがいる予備校には動物園をテーマに自由に作品をつくるというイベントがある。正直入試の勉強がしたいし、材料は自費だし、あまり乗る気はではなかったけど、どうせやるならという気持ちで作ってみた。最終的にああ時間とお金の無駄だなあと思わないようにしたかった。きっと役に立つことがある。
近所の動物園のメインは入り口付近にある猿山だ。岩々を積み重ねた立派な山に真っ赤なお尻の猿たちがたわむれていてかわいい。その猿たちにカメラを向けたり、彼らをバックに記念撮影をしたり。柵に身を乗り出してぼうっと眺めてたり、おさるさんだあっと子どもわくわくしてたり。そんな光景がある。そんな光景をちょっとクールにすかした顔で自分は見ていた。どっちが動物なのかわからねえな、なんて。
動物園の動物は見せ物であり見られる存在なのだけど、それを見ている人間も見せ物に写った自分には。猿山の猿をみているとき、また猿たちも人間たちを見ているのかもしれない。
街を歩く。かっこいいビルが建ってたり、おしゃれなお店が軒を連ねている。その間を人間たちが歩いている。だけど時々、人間、人間か?と思うときがある。ランドセル、黄色い帽子。ひよこかと思ったら小学生だった。デパート、エスカレーター脇のベンチ。インコみたいな肌な頬紅をつけた女性。歓楽街には顔を真っ赤にしたお猿さんみたいな酔っぱらいがいたり、クジャクみたいな派手な服をまとった女性がいたり。犬みたいな会社員、フラミンゴみたいな細い脚の女性。たぬきっぽいひと、きつねっぽいひと、ごりらっぽいひと、数えれば切りがない。
人間も動物もそんなに変わらないんじゃないか。街も動物園もそんなにかわらないんじゃないか。長くなったけど今回の作品のコンセプトはそんな感じ。それを立体で表現しようと思った。ちなみに街は広島市です。広島の方はすこしはお楽しみいただけるかもしれません。
バス停
本通(商店街)
消防
広島城(城と殿様)
アパレルショップ
広電(路面電車)
流川(歓楽街)
平和資料館