人生はアイスクリーム。

 この動画をご覧ください。

 
Anytime is ice cream time - YouTube

  

 ロンドンの絵本作家Steve Cuttsさんが制作した約4分のアニメーション。2回も見たがよくわからなかった。というのが率直な感想。何がわからないかというと物語の意味だ。この動画に対する視聴者のコメントを見たが、みなさん同様にちんぷんかんぷんのようだ。たぶん、「意味は読み手各々が自由に考えてね」という類いの作品だろう。解釈は自由だ。ということで自分になりに考えてみた。このお話の意味はタイトルに込められているように思う。”Anytime is ice cream time”、直訳すると「いつも決まってアイスクリーム時間」。

 アイスクリーム時間とは何ぞや。大きく2つの意味があると考える。1つ目は幸せな時間であるということ。物語にも多くの子供たちが美味しそうにアイスクリームを食べているシーンが登場する。2つ目は非常に短い時間であるということ。甘いあまーいアイスクリームは美味しいのですぐに食べ終えてしまう。また、そもそも早く食べないと溶けてしまうものである。アイスクリームは短時間で形を変えてしまうものだから。また、バナナの皮で人が転ぶことがお約束事であるように、アイスクリームは落としてしまうものである。覆水盆に返らず。アイスクリームを落としてしまったら取り返しはつかない。

 この”ice cream time”が持つ2つの意味から物語の意味を推察してみる。もうほとんど答えは出ているが、ずばり、物語の含意は「楽しい時間はあっという間に過ぎ行くものである」ということであろう。タイトル“Anytime is ice cream time”を意訳すると「人生はいつも決まってアイスクリームの運命のようだ」という感じだろうか。

 ある日突然、殺人事件に巻き込まれ仲間を失ったり、犯人扱いにされたり、人を殺めてしまったり。楽しい時間はそう長くは続かない。人生は無情だ。そういうふうにできている。ポップな絵柄やシニカルな部分は好きな作品だが内容は自分の好みではない(そういう内容なのではないかもしれないが。そもそもメッセージなんてものはないのかもしれないが)。 

 このSteve Cuttsさん。http://www.stevecutts.com/about.html

YouTubeに他にも数点作品を上げている。(正しく伝言ゲームが行われているかは不明だが)国を越えて全世界の人々にメッセージを伝えるアニメの力はすごいなあと思う。

 
In The Fall - YouTube BGM好き