つげ義春「紅い花」-おすすめの漫画

 あまり漫画は読まないのですが、とある作品を読んで感動したことがあります。それはつげ義春さんの作品。なんでこの漫画を手に取ったかは覚えていませんが読んだときには衝撃が走りました。初めて手に取ったのは、たぶん「紅い花」という作品だったかと思います。いわゆる「古き良き日本」のような叙情を感じました。ただただ寝っ転がって読み更けました。気がつけば全集揃ってました。

    

 「紅い花」は思春期の女の子とまだ思春期手前の少年との間で展開される話です。あの頃、確かに感じたことがあり忘れもしない経験だけど、口に出すのはなんとなく恥ずかしい。そんな語れない思い出がつまっています。

 なんだか作品について語るのは野暮な気もしますし、下手くそな説明ではモノの魅力も半減してしまいそうなのでこれ以上は言及を控えます。また、先にも触れたとおり「紅い花」を語ることはじぶんの内部、深層にあるものをあぶりだされる感じがしてなんだか恥ずかしいのです。あの日あの頃の。そんな感じです。破壊力すごいです。

 自信をもってお勧めするつげ義春さんですが、癖のある漫画なので好き嫌いがあるかもしれません。それでもおすすめしたいくらい好きです。それに、非常に短編ですし読み切りなのでお試しされやすいかと思います。普段、漫画を読まないかたほど嵌ってしまうかと思います。面白いですよ。